歯列矯正していることがわかないほど、自然に装着でき、徐々に歯並びが改善していくインビザライン矯正。
当サイトでもインビザライン矯正の様子を1年以上に及び綴ってきました。
そんなインビザライン矯正に欠かせないのは「アタッチメント」と呼ばれる歯に装着するパーツです。
アタッチメントを装着することで、力点を作り、歯を動かしやすくするのです。
また、マウスピースの中で歯が滑るのを防いだりする効果もあるそうです。
断面が丸い歯牙の回転の動きをアライナー(マウスピース)で実現するのは困難だと考えられていたことから、アタッチメントを装着することで、より動かしやすくしているのです。
今回はそんなアタッチメントを徹底的にご紹介いたします。
早く読みたいときの目次
インビザライン矯正の必需品? アタッチメントとは
インビザライン矯正を行う際、大多数の人は歯にアタッチメントを装着します。
この歯についているポチッとした突起がアタッチメントです。
インビザラインNo.2 ~17日目~ No1とNo2を比較 インビザライン経過レポート
このアタッチメント。歯の表面に直接装着するため、舌で触るとはじめはチクチクと尖っていることがわかるかと思います。
歯磨きの際にはアタッチメント周辺を特に念入りに、食べ物のカスなどが残らないよう、注意する必要があります。
このアタッチメントがついた歯の上にマウスピースを装着し、歯列矯正を行っていくわけです。
アタッチメントがあることで、さまざまな方向に力をかけやすくなり、歯が動きやすい口腔環境を作ることができます。
アタッチメントがあることで、より細かな調整ができるようになるのです。
もちろん、なかにはアタッチメントを使用せずにインビザライン矯正を行うケースもあるようです。
このあたりは担当ドクターの判断、ということになるかと思います。
歯並びによっては、アタッチメントなしで行うこともできるんんです。
どの歯にアタッチメントを装着し、いつアタッチメントを外すのかは、治療開始前の段階で計画建てられるので、不安なら先に確認すると良いでしょう。
僕の場合は、No2のアライナーからアタッチメントを装着し、最後まで装着したままでした。
インビザライン矯正の必需品? アタッチメント装着は痛い?
アタッチメントを装着することで、歯はより動きやすくなります。
ツルツルの壁面を登るより、突起のある壁面を登るほうが力も入りやすいためですね(ボルダリングを例にあげてみました)。
アタッチメントを装着すると、次の3つの痛みがありました。
- 歯が動く痛み(痛い! というよりは、じんわりとした痛み)
- 頬にアタッチメントがあたったり、こすれたりする痛み
- 食事中、舌でアタッチメントを触ってしまったときの痛み
歯が動く痛みは、僕の場合No2でアタッチメントを装着してしまったため、装着前後で詳細な比較はできませんが、アタッチメントを装着した歯は力がかかりやすいのか、痛みやすい傾向にありました。
頬にアタッチメントが当たる痛みは、仕方のないことですが、比較的鋭く尖ったアタッチメントが頬にこすれると、ちょっと引っ掻いたような痛みがあります。
同様に食事中、ネギやわかめなどはアタッチメントに絡みやすく、それを取ろうと舌でアタッチメント周辺をさらっていると、トゲトゲが刺さったような痛みがあります。
いずれにしても、慣れの問題もありますし、徐々に削れてしまうため、次第に気にならなくなるかと思います。
インビザライン矯正のアタッチメントをつける流れ
では、インビザライン矯正の必需品ともいえる、アタッチメントを装着する手順はどのようなものなのでしょうか?
アタッチメントを装着する手順は以下のとおりです。
- 歯面を丁寧にブラッシング
- エッチング処理(酸性薬剤で表面を処理)
- 薬剤を洗い流し乾燥
- ボンディング液(接着剤)を塗布
- レジン(詰め物などに使われる歯と同色の樹脂)を充填したテンプレート(マウスピース)を歯牙にしっかりと乗せ、アタッチメント周囲を押して適合(接着)させる
- レジンを硬化させる(光照射)
- テンプレートを外し、バリ取り(ケバケバを取る)を行う
- アライナーを装着し、フィット感をチェック(浮いている部分がないか、など)
これらの手順でアタッチメントは装着されます。
このとき使用するテンプレートは、インビザライン矯正のアライナーと同じ形をしたマウスピース。
しかし、アライナーよりも薄く、脆いそうです。
3枚ほど事前に支給されるようなので、アタッチメントが外れても安心ですね。
インビザラインのアライナーはいつまで付けておく?
個人差がありますが、インビザラインのアライナー装着期間ははじめに作成する治療計画に基づいています。
僕の場合は、No2で装着し、上の歯は16枚ほどで終了しましたが、その後もアタッチメントは付けたままでした。
正直取ってほしかったですが、当初の治療計画がそのようになっていたので、仕方ありません。
具体的にどのくらいの期間装着しなければならない、というノルマはないので、治療計画に基づいた装着期間が必要になります。
アタッチメントなしでインビザライン矯正はできるのか?
さて、いくら目立ちにくいとは言っても、よく見るとアタッチメントが浮いて見えてしまいます。
これならブラケット矯正のほうが良かった! と思ってしまうこともあるでしょう。
アタッチメントを装着せずにインビザライン矯正を始めることはできるのでしょうか?
アタッチメントなしでもインビザライン矯正を行うことは可能です。
そのかわり、治療期間が長くなったり、思い通りに歯が動かず、何度もやり直す可能性もあります。
これらのリスクを把握した上で、アタッチメント装着の有無を考えましょう。
アタッチメントがついたあと、アライナーを外すときの注意点は?
アタッチメントがついてしまうと、アタッチメント装着前よりもアライナー(マウスピース)が外しにくくなります。
アタッチメントがあることで、がっちりと歯にフィットしているためです。
表側から外そうとするとアタッチメントが邪魔でなかなか外せません。
そこで僕は裏側(下側)の奥歯側から外していました。
裏側にアタッチメントはついていないので、舌側からなら簡単に外せました。
無理やり外すとアタッチメントが削れたり、取れてしまったりする可能性があります。
自分自身、一番簡単に力なく外せる方法を見つけましょう。
アタッチメントは取れる?ぽろりと取れてしまったり、なくなっていたら
アタッチメントは1本の歯に複数装着したり、複数の歯に装着したりと1個だけ装着することは多くない印象です。
僕自身、No6とNo13の時にアタッチメントを付け直しています。
いずれもぽろりと取れたり、自然に削れてなくなってしまったりしたためです。
念の為歯科医院に電話して相談したところ、1個だけなら大丈夫。次回通院時に再装着しましょうね、とのことでした。
1つくらいならなくなっても大丈夫そうです。
アタッチメント装着時にホワイトニングはできる?
歯列矯正を行い、高まる審美意識。
ホワイトニングも行いたい! と思う人も多いでしょう。
しかし、アタッチメントを装着してしまった状態でのホワイトニングはおすすめしません。
その理由はホワイトニング剤がアタッチメント装着部分に浸透しないため。
アタッチメントを外すと、ホワイトニングされた部分と、元の歯の部分が混ざり合い、まだら模様になるなんてことも。
まずは歯列矯正を終わらせてから、ホワイトニングを行いましょう。
アタッチメントは目立つのか?
最後に最も気になる部分について。
僕自身、1年以上にも及ぶ歯列矯正生活の中で、アタッチメントを指摘されたことはありませんでした。
かなりオープンに歯列矯正をしていることを言っていたことも関係しているかと思いますが、アタッチメントってそのくらい目立たないものなんです。
インビザライナー(インビザライン矯正者)同士なら気がつくでしょう。
実際に2人ほどアタッチメントを発見したことがありました。
ただ、他人は自分が思っている以上に自分の歯に注目していないので、前歯にたくさんアタッチメントがついていない限り、そこまでアタッチメントは目立ちません。
インビザライン矯正は、目立たない矯正であることが一番のメリットです。
そして、何より事前の治療計画がとても大切です。
妥協せず、自分が納得の行く歯列を事前のシミュレーション(クリンチェック)ができるまで、しっかりと相談しましょう。